​​2019年2月9日(土)第18回 介護者、介護予備軍そしてシニアに役立つ無料セミナー(日本語)

演題1:「糖尿病と認知症
日本の内分泌・糖尿病内科 医師による講演。糖尿病があると、一般人口の約2倍認知症になりやすいことが知られています。そして糖尿病と認知症を合併すると、糖尿病に対しても、認知症に対しても、悪影響を及ぼします。さらに、糖尿病と認知症の合併は、運動機能や生活機能を低下させ、要介護状態へと移行しやすくなります。なぜ、どのように糖尿病と認知症が関係するのかを解説し、認知症予防のために必要なこと、糖尿病と認知症を合併した場合の注意点などについて、分かりやすくお話しします。

 演題2 :「知ろう。防ごう。脳卒中! 」
日本の脳神経外科専門医、指導医による講演。脳は置きかえることのできない唯一無 二の臓器で、人間が人間らしく生きられるのは脳の働きによるものである。この大切 な脳に深刻なダメージを与えてしまう脳卒中は日本人の死因の第 4 位、要介護となる 原因の第 1 位を占めている。 1)脳卒中はなぜ起こるのか? 2)脳卒中にならないためにどうすれば良いか? 3)もしも脳卒中になってしまったらどうすれば良いか? 自分や大切な人を脳卒中から守るために、知っておいて頂きたい基本的な知識から最 新の話題までを日本の脳外神経外科医が分かりやすく解説。​


2019年3月30日(土)第19回 西野精治 MD, PhD  スタンフォード大学医学部精神科教授、同大学睡眠生体リズム研究所所長による特別講演 「熟睡の習慣」

睡眠は単なる休息をもたらすのみならず、ホルモン・自律神経のバランス調整、記憶の定着・消去、免疫の反応の強化、老廃物の除去など種々の重要な機能に関与しています。不適切な睡眠は、日中のパフォーマンスの低下だけでなく、生活習慣病、癌、認知症などのリスクを上げ、健康寿命を縮めます。スタンフォードの研究者により“睡眠負債”という概念が提唱され、慢性の睡眠不足は、借金と同じように知らないうちに蓄積し、簡単に返済できないことがわかりました。“睡眠負債”の返済には、充分な睡眠を取ることが一番ですが、忙しい現在人には、限られた時間内で睡眠の質をあげ、熟睡の習慣をもつ方法についての講演。

3人の医師達(循環内科医、 精神科専門医および 精神科精神保健指定医)も参加し、高血圧や狭心症、心筋梗塞と密接に関わる睡眠時無呼吸症候群について精神疾患と睡眠障害について話します。


2019年7月13日(土)第20回 介護者、介護予備軍そしてシニアに役立つ無料セミナー(日本語)

演題:「頭頸部がんって、なに?」
【概要】 耳鼻咽喉科専門医 がん治療認定医 による講演。頭頚部がんは、簡単にいうと首(鎖骨)より上で、脳より下に発生するがんを指します。限られた場所ですが、口腔、咽頭、喉頭、鼻・副鼻腔、唾液腺、甲状腺がんと種類が多く、衣服に覆われない部分(体表に近い)、物を食べる・話すときに関わる部分にできるという点で、他のがんとは大きく異なります。それゆえ、がんの進行に応じてそれらの機能・形態に多かれ少なかれ影響を及ぼし、進行すればするほど社会生活に大きなハンディキャップを負うことになります。特に、著名人が罹患した際、報道で如実に現れることから心配・不安を感じるかたも多いのが事実です。当日はそれらの自覚症状から診断のポイント、たばことの関連も含めご説明。

演題:「こどもの発達とメンタルヘルス」
University of California San Francisco(UCSF)のAssistant professor(児童思春期精神科医)による講演。世界保健機関の統計によると約20%のこども(20歳以下)が何らかの精神疾患や発達関連問題をもっていると報告されています。しかしながら、目にみえないこれらの疾患や問題の理解の難しさ、そしてこれらに対する偏見は根強く残っており、適切な支援や治療を受けられていないこどもたちはまだまだ存在します。当日は、①こどもの発達問題って何だろう?、②学童期・思春期に起こり得るメンタルヘルス問題って何だろう、の2点を中心に話したいと思います。正常と異常の境界が不明瞭なこれらの領域を、発達障害の臨床と疫学研究を専門にする児童思春期精神科医がどのように考えるか、参加者の方々と一緒に共有・議論。


2019年9月21日(土)第21回 介護者、介護予備軍そしてシニアに役立つ無料セミナー(日本語)

演題:その認知症、もしかして甲状腺が原因かも?
日本甲状腺学会専門医、日本内分泌学会専門医・指導医、日本糖尿病学会専門医による講演。

日本人は甲状腺の病気が多いことが知られています。甲状腺は首の前面にある小さな臓器で、体の活力の元となるホルモンを作ります。甲状腺の働きが弱くなる甲状腺機能低下症の症状は、だるさ、むくみ、など一般的な症状のため見過ごされやすいのが特徴です。甲状腺機能低下症は記憶力や集中力の低下などを引き起こすため、特に高齢者で発症すると認知症と間違われることが多々あります。甲状腺機能低下症が原因の認知症に似た症状は甲状腺ホルモン補充療法を行うことで改善することから、甲状腺疾患の特徴や治療法についてお話します。


演題:口腔から考えるアンチエイジング
首都圏でフリーランスの矯正歯科医として勤務の
日本矯正科学会認定医による講演。

人にとって、食べることや社会とかかわっていくことはQOL(Quality of Life)を維持する上でとても重要なことです。これらに必要なものの1つに口腔の機能があります。歯や口の機能には①食べ物を噛むこと②話すこと③顔貌を整えることなどがあり、これらの機能は加齢とともに低下していきます。そして、お口の健康が認知症などの脳の機能や全身に与える影響について、近年多く報告されています。セミナー当日は口腔機能の加齢変化を抑制(アンチエイジング)してお口の健康を保つにはどのようにすればよいのか、また、矯正歯科医として咬み合わせの観点からのアンチエイジングについてもお話します。   

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2019年のセミナーと活動